西河技術経営塾 実践経営スクール、研究科設立の背景

1.西河技術経営塾 実践経営スクール

西河技術経営塾は、中小企業の若手経営者を主たる対象とする経営スクールで、次世代の日本の産業の基盤を支える経営者の育成を目的としている。日本の経営環境における、ビジネスリーダーに求められる実践力を学習する。
経営は、多岐にわたる専門分野の学問に支えられている。塾では、それを浅く広く機能的に連携させながら短期間に総合力を高める学習の場と、創造力を鍛錬する場となる演習に取り組む。
演習で塾生は、現状取り組んでいる事業をビジネスモデルに整理して、発表する。そのビジネスモデルに基づいて、事業計画、中長期計画を立案する。以上の取り組みを通じて、戦略立案力を学ぶ。

2.研究科設立の背景

2.1上級コース検討会は、できない議論で終始

平成26年9月から財団は、西河技術経営塾・上級コース検討委員会を1年間にわたり12回開催し、上級コースの開設を検討した。西河技術経営塾・実践基礎経営スクール(旧:基礎コース)の上位に「リーダーコース」と「指導者コース」を設置するとの試みである。「リーダーコース」は、技術経営人財の養成およびリーダー力の向上に取り組むコースで、「指導者コース」は、技術経営人財を指導・育成できるコンサルタント、つまり当実践経営スクールの指導者(教員)を育成する目的を持ったコースであるとした。

しかし、上級コース検討委員会では、

(1)経営学と技術経営学との違い、
(2)中小企業経営者と大手経営者の違い、
(3)技術ベンチャーと経営の相違、
(4)西河技術経営塾のあり方

などの本質的な議論に終始し、講師育成の議論に踏み込めず、そもそも議論に終始してしまった。
12回の会合を持ったが、委員会の設置目的の講師育成の議論にはならず「講師の育成はできない。難しい」との意見に終始した。座長の小平和一朗専務理事は、限界を感じ、12回で上級コース検討委員会を休会にした。

2.2西河技術経営塾を継続させるには、講師の若返りが必要

経営者の育成において実績を上げている
第5期(平成28年10月~)の事業計画では、「リーダーコース、指導者コースの上位コースのカリキュラムの検討は、現状では時期尚早であるとの認識に立ち、今期は検討を休止する」とし「修了生の意向やニーズを探りながら、修了生とは定期的な研修会などでの交流を深めることを企画する」とした。
しかし、2017年4月になって西河洋一理事長から「経営者育成で実績を上げている」「アーネスト育成財団は、永遠でなければならない」「講師の育成が出来なければ、財団の活動は途絶えてしまう」との問題提起が小平和一朗専務理事にあった。

(1)アーネスト財団は、短期間で終わってよいものではなく、持続的でかつ永遠でなければならない。
(2)西河技術経営塾は、経営者の育成において実績を上げている。
(3)財団の設立理念の実現に取組めている。
(4)塾での教授方法をいかに次の世代を担う講師陣に伝えるかが大きな課題である。
(5)講師陣の若返り策に早急に着手して欲しい。

以上の問題提起と要望を具現化する手段として、塾の上位クラスに位置付ける研究科を新設することとした。
指導教官に小平専務理事が就任し、研究生と共に経営者育成の教育手法の開発に取り組む。
教材開発、講師育成方法などを研究する研究科・前期と研究科・後期を新設することとした。(平成29年5月17日開催の理事会にて決議) 図1に西河技術経営塾の構成と研究科の位置づけを示す。
研究科・前期は、大学院博士・前期課程、研究科・後期は、大学院博士・後期課程と同等のレベルを目指すとしている。

図1 西河技術経営塾の構成と研究科の位置づけ

西河技術経営塾 研究科・前期

西河技術経営塾の研究科・前期は、基礎コースである「実践経営スクール」の上位に位置づけられる。大学院の博士課程前期と同じ概念でとらえ、研究レベルとしては、査読論文1本以上の採録を修了要件の一つとする。

西河技術経営塾 研究科・後期

西河技術経営塾の研究科・後期は、研究科・前期の上位に位置づけられる。大学院の博士課程後期と同じ概念でとらえ、研究レベルとしては、査読論文3本以上の採録および博士論文と同等の論文(100頁以上)を作成し、博士取得者およびそのレベルの先生で構成される審査会(5名程度)にて審議し、決定されるものとする。

西河技術経営塾・上級コース検討研究会

西河技術経営塾・基礎コースは、経営に関する実務にすぐに役立つ基礎知識および創造力の鍛錬をすることを目的に取り組んでいる。西河技術経営塾・上級コース検討研究会は、「リーダーコース」および「指導者コース」の検討に取り組む。
「リーダーコース」は、技術経営人財の養成およびリーダー力の向上に取り組む。最上位の「指導者コース」は、技術経営人財を指導・育成できるコンサルタント、つまり当実践経営スクールの指導者(教員)を育成する。
 現状取り組んでいる「実践経営スクール・基礎コース」の講師を育成する上級コースの組み立てを検討する。 現状、「基礎コース、リーダーコース、指導者コース」または「基礎コース、経営者コース、コンサル育成コース」と組み立てられているが、「高校コース、大学コース、教育者コース」と見ることもできる。

西河技術経営塾・上級コース検討研究会(50音順)

淺野 昌宏 理事 アフリカ協会副理事長
大橋 克己 研究員 クラレ社友、元クラレ常務取締役
加納 信吾   東京大学大学院準教授
小平和一朗 研究会座長 専務理事
柴田 智宏 研究員 元日鉱マテリアル常務取締役
杉本 晴重 理事 元沖データ代表取締役社長
鈴木  潤 研究員 政策研究大学院大学 教授
西河 洋一 理事長 飯田グル―プ代表取締役社長
前田 光幸 研究員 高知工科大学非常勤講師